CHATEAU GRUAUD LAROSE 2017

ワイン

メドック格付け2級、シャトー・グリュオー・ラローズ。“王のワイン、ワインの王”として愛される名門。今回は、2017年ヴィンテージを試飲し、その真価を探ってみました。

ワインの基本情報

生産地: フランス ボルドー サンジュリアン村

生産者: シャトー・グリュオー・ラローズ(メドック格付け2級)

品種: カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネフラン

アルコール度数: 13.0%

ヴィンテージ: 2017年

市場価格: 14,000円前後

生産地について

メドック地区はボルドー市の北、ジロンド川の左岸を南北に伸びるワイン産地です。南のオー・メドックと北のメドックに分かれ、オー・メドックには6つの村名アペラシオンがあります。メドック格付けシャトーが有名で、カベルネソーヴィニヨンを主体とする長期熟成タイプの高級ワインが生み出されています。

サンジュリアンは、有名なポイヤックとマルゴーに挟まれた位置にあり、1855年のボルドー格付けで第一級シャトーがないため、しばしば過小評価されます。一方で、この地域には11の格付けされたシャトーがあり、全生産量の4分の3を占めています。その中でも5つのシャトー(レオヴィル・ラス・カーズ、レオヴィル・ポワフェレ、レオヴィル・バルトン、グリュオー・ラローズ、デュクリュ・ボーカイユ)は、第二級として高く評価されています。第三級シャトーにはランゴア・バルトンとラグランジュがあり、第四級にはシャトー・ベイシュヴェル、ブラネール・デュクリュ、タルボ、サン・ピエールが挙げられます。

シャトーについて

シャトー・グリュオー・ラローズは、メドック地方のサンジュリアン・アペラシオンにあるシャトーで、1855年のメドック格付けで第二級にランクされています。クラシックなサンジュリアン・ワインとして広く評価されており、手頃な価格設定で知られています。ほとんどのヴィンテージは、最良の状態で楽しむために10~15年の熟成が必要とされています。

このブドウ畑はベイシュヴェル村の南西に位置し、土壌は砂利、小石、砂、粘土、腐植土が混ざり合ったもので、その下層にはさまざまな粘土、砂、小石が広がっています。合計82ヘクタールが植栽されており、カベルネ・ソーヴィニヨンが60%、メルローが30%、カベルネ・フランが7%、プティ・ヴェルドが3%を占めています。

近年ではカベルネ・ソーヴィニヨンの割合が増加しており、今後数年でこれを約70%まで引き上げる計画があります。ワイナリーでは、ブドウを大型の木製発酵槽で発酵させた後、樽で18か月間熟成させています

テイスティングノート

パワフルなボルドーワインなのでデキャンタージュしました。グラスは大振りのボルドーグラスです。

印象

ブラックベリーやカシスなどの黒系果実、赤系果実のアロマに、タバコの葉やコーヒーのニュアンス。タンニンはパワフルだけどとてもシルキーで滑らかな舌触り。ボディがリッチで、13%と思えないほど飲みごたえがあります。時間が経つと、タンニンと酸味のバランスが良くなり、エレガントさが増します。重厚なのに飲みやすい。ベルベットや舞踏会のイメージが湧くワイン。

ペアリング

ふるさと納税で購入した飛騨牛ステーキと合わせました。飛騨牛のジューシーで甘い脂肪と、ワインのパワフルだけどシルキーなタンニンが溶け合ってマリアージュします。ボルドーワインと牛ステーキの組み合わせは間違いないですね。

マルベリージャムを乗せたベイクドチーズケーキには、同質の果実味が調和してとても心地よい味わいになりました。酸味も少し強調されて、よりエレガントに感じます。

評価

★★★★★

文句なしの星5つです。今回は熟成8年で飲みましたが、さらに長期熟成させて飲みたくなりました。

まとめ

シャトー・グリュオー・ラローズ 2017は、特別な日に開けたいエレガントな一本。繊細さと力強さを兼ね備えた、とても美しいワインです。

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