ドメーヌ・フェヴレによるジュブレ・シャンベルタン、2021年ヴィンテージのテイスティングノートです。
ワインの基本情報
生産地: フランス ブルゴーニュ地方 ジュブレ・シャンベルタン村
生産者: Domaine FAIVELEY
品種: ピノ・ノワール
アルコール度数: 13.0%
ヴィンテージ: 2021年
市場価格: 12,000円前後
生産地について



ブルゴーニュ地方はフランスの東部に位置し、ボルドーと並んで多数の銘酒を生み出す偉大なワイン産地です。ブルゴーニュは南北に長く、北からシャブリ地区、コート・ド・ニュイ地区、コート・ド・ボーヌ地区と続きます。コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌは「コート・ドール(黄金丘陵)」と呼ばれ、ブルゴーニュの中でも最高級の特級畑を多く擁し、名高いワインを生み出す中心地です。ジュヴレ・シャンベルタンはコート・ド・ニュイの北部に位置し、コート・ド・ニュイでも随一の力強いワインを生み出す村として知られています。ブルゴーニュワインの格付けは上から、グランクリュ、プルミエクリュ、ヴィラージュ、レジョナルと分けられますが、このワインはヴィラージュですので、ジュブレ・シャンベルタン村の畑から採れたブドウにより作られています。
生産者について
ドメーヌ・フェヴレはブルゴーニュ地方で最大かつ最も有名なドメーヌの一つです。1825年にニュイ・サン・ジョルジュ村で、ジョセフ・フェヴレによって設立されました。現在、このドメーヌは7代目のイヴとエルワン・フェヴレによって運営されており、同社はコート・ド・ボーヌでの事業を拡大し、コート・ド・ニュイ、コート・シャロネーズおよびシャブリにブドウ園を所有しています。
ドメーヌ・フェヴレはピノ・ノワールとシャルドネのワインで最もよく知られていますが、コート・シャロネーズには少量のアリゴテも植えられています。現在、フェヴレは合計115ヘクタールのうち、グラン・クリュの畑を10ヘクタール所有しています。フェヴレはジュヴレ・シャンベルタン、バタール・モンラッシェ、ヴォルネイ、ポマールなどに区画を所有していますが、これらは非常に細分化された小さな区画です。同社はまた、この地域の他の栽培者からブドウを購入しているネゴシアンでもあります。
ドメーヌ フェヴレのワインの生産では、現代風にアレンジした伝統的なワイン造りが鍵となっています。現代の樽圧搾機と特注の木製樽を、19世紀の奥深いセラーでの長期熟成と組み合わせることで、深みのある芳醇な赤ワインが生まれます。これらは長期熟成にも耐えうるワインです。
テイスティングノート

印象
ラズベリー、カシス、ダークチェリーなどの赤系、黒系果実のアロマに、クローブのスパイシーなニュアンスやバラのアロマ、ほんのりと香る樽の香ばしさがあります。しっかりと骨格があり、タンニンと酸のバランスも取れています。このワインはVieilles Vignes(ヴィエイユ・ヴィーニュ)と言って、一般的には30年以上の樹齢の高いブドウの木から収穫されたブドウを使用したワインを指します。V.V.に期待する、果実味の凝縮感はそれほど感じませんでした。しかしこのワインは十分、ジュヴレ・シャンベルタンの良さを体現しています。男性的で、気品のある紳士をイメージさせるようなワインです。
ペアリング




飛騨牛の霜降りステーキと合わせました。飛騨牛のジューシーで甘い脂身と、ジュブレ・シャンベルタンのしっかりとしたタンニンが溶け合うようにマッチしていて美味しかったです。ステーキはシンプルに塩、胡椒で味付けしましたが、ワサビと醤油でいただいてもワインと良く合いました。また、カマンベールチーズとも合わせてみましたが、余韻が複雑なアロマで満たされる抜群のマリアージュでした。
評価
★★★★☆
星4つです。しっかりとした骨格でジュブレ・シャンベルタンの美しさを良く表現されている印象で、とても美味しくいただけました。今回は2021年ヴィンテージなので4年熟成と若いうちに飲んでしまいましたが、長期熟成させてみたくなりました。
まとめ
Gevrey-Chambertin “Vieilles Vignes” 2021- Domaine FAIVELEYは、ジュブレ・シャンベルタンの力強さと美しさがよく表現されています。少し贅沢したいときに、ちょうど良いワインです。