ローファーの頂点に君臨する一足、J.M. WESTONのシグニチャーローファー #180。時代を超えて愛されるこの名作は、”最強のローファー”と称されるにふさわしい存在です。一生物として選ぶに値する上質なレザー、職人技術の光る精密な縫製、そして豊富なサイズ展開が生み出す完璧なフィッティング。耐久性とエレガンスを兼ね備えたこのシグニチャーローファーは、ファッション愛好家だけでなく、日々の装いに本物を求めるすべての人にとって特別な一足です。
商品について
ブランド紹介
J.M. WESTONは、1891年にフランスで創業された高級靴ブランドです。工房はフランスのリモージュ地方に位置し、熟練した職人たちが伝統的な技術と革新的な手法を融合させて、最高品質の靴を生み出しています。特に、自社でレザーを鞣すタナリーを所有している稀少なブランドとして知られ、素材の美しさと耐久性を最大限に引き出すことに成功しています。J.M. WESTONの靴は、シンプルな中にも独特のエレガンスを備え、ビジネスシーンからカジュアルな場面まで幅広く対応する万能な一足として、世界中のファッション愛好家に支持されています。
シグニチャーローファー#180とは

J.M. WESTONの代名詞とも言える「シグニチャーローファー #180」は、同ブランドの象徴的なアイテムであり、ローファーの世界的なスタンダードとされています。その起源は1946年までさかのぼり、以来、時代を超えて愛され続けています。このモデルは、エレガントで洗練されたデザインに加え、最高級レザーと職人技術の結晶としての縫製が特徴です。さらに、J.M. WESTONならではの豊富なサイズ展開(ウィズはA〜Eまで展開)により、まるでオーダーメイドのようなフィッティングを提供します。価格は15万円越えと高額ですが、一生物として選ぶにふさわしいこのローファーは、クラシックでありながら現代のスタイルにも完璧に溶け込む、まさにタイムレスな一足です。
デザインと特徴
タイムレスなデザイン
シグニチャーローファー #180は、無駄を省いたミニマルなデザインで、時代や流行に左右されることのない普遍的な美しさを誇ります。サドルにはビーフロールがないためドレッシーな印象になります。丸みを帯びたトゥと均整のとれたフォルムは、クラシックな印象を与えつつ、現代のスタイルにも見事に調和します。その汎用性の高さから、カジュアルにもドレスにも対応できる一足として、多くのファッション愛好家に支持されています。
素材
アッパー素材には上質なボックスカーフが用いられ、レザーソールにはJ.M. WESTON自社のタナリーであるバスタンのレザーが用いられています。バスタンのレザーは丁寧にベジタブルタンニン鞣しされた最高品質のもので、約2年もの歳月をかけて作られます。その結果、長期間の使用にも耐えうる非常に強靭なソールが出来上がります。J.M. WESTONのレザーソールは全てこのバスタン製です。
製法
シグニチャーローファー #180は、伝統的な「グッドイヤーウェルト製法」を採用しています。この製法により、靴底の交換(オールソール)が容易で長く愛用できることに加え、安定感のある履き心地が得られます。また、縫製や仕上げには熟練の職人技術が惜しみなく投入されており、細部まで丁寧に作り込まれたクオリティの高さが魅力です。
レビュー


右が昨年12月に中古で購入したタンブラウン、左がその後に新品で購入したブラックです。アッパー素材はとてもキメが細やかで美しく、素材の奥から光るような艶があります。ブラウンは2016年製で8年履きならされている個体ですが、履きジワも綺麗でクラックなどもなく、とても綺麗な状態を保っています。前オーナー様が大切に履かれていたこともありますが、丈夫な良いアッパー素材が使われていることが伺えます。


ともにレザーソールのモデルですが、ブラウンの方は前オーナー様によりビブラム製のハーフラバーが貼られています。ソールやトゥの補強にもなりますし、日常での使い勝手は向上しますが、J.M. WESTON正規の修理サービスは受けられなくなっています。
サイズ選びのポイント
J.M. WESTONは基本的にタイトフィットを推奨されることで知られています。ローファーなので紐靴と違って調節ができないので、最初のサイズ選びが重要になってきます。よく修行なんて言われますが、私はJ.M. WESTONの提案するタイトフィットで購入されることを推奨します。この靴はグッドイヤー製法のため、履き馴染むとともに靴底のコルクが沈みこみ、ゆとりが出てきます。最初は締め付け感が強くても、履き馴染むとともに自分の足にジャストフィットするようになります。
私は最初J.M. WESTONの店員さんに足のサイズを測ってもらい、5ハーフDを提案していただきました。5ハーフDだと足入れするのにも苦労し、締め付けもかなり強く、自分には小さすぎると感じました。次に5ハーフEを試しました。5ハーフEは多少足幅にゆとりが生まれて締め付け感も緩和し、ジャストに感じられましたが、足長方向でキツさを感じたため最後に6Dも試させていただきました。6Dは足入れも楽で、新品状態でかなり心地良いジャストフィットに感じられ、足の痛みも皆無でした。ですが、歩くと少し踵が浮きそうな感触でした。結局そのときは購入せずに店舗を出て、後に中古で6Dのブラウンを購入したのですが、履きならされた6Dは少し緩く感じ、歩くと若干踵が浮きます。店員さんの最初の提案通りの5ハーフDが自分のベストサイズなのだと確信した瞬間でした。そして結局、その後新品で5ハーフDのブラックを購入しました(笑)現在は2週間程度室内で履き慣らしていますが、3時間程度なら苦もなく履けるくらいに、少し馴染んできました。
ケア方法

プレメンテナンス
新品時は店頭での在庫期間中などでメンテナンスされずに靴が乾燥していることが多いため、履く前にプレメンテナンスをすることをオススメします。
- 馬毛ブラシでブラッシングし、表面の埃や汚れを落とす
- クリーナーで表面の汚れやロウ成分を落とし、オイルが浸透しやすいようにする
- デリケートクリームを塗布し、水分を補給する
- オイルを塗布し、油分を補給する
- シュークリームを塗布し、豚毛ブラシでブラッシングして馴染ませる
- 柔らかい布で仕上げ磨きをする
- 靴の内側もデリケートクリームを塗布する
日常のケア
毎日履き終わったら馬毛ブラシでブラッシングして、埃や汚れを落としておきましょう。また、シューツリーに入れて形状を保ちましょう。汗をかいたと感じるときは、一日置いてからシューツリーに入れると良いかと思います。
1〜2ヶ月に一回程度、フルメンテナンスをすることを推奨します。手順はプレメンテナンスと同じでOKですが、艶出しをしたい方は最後にワックス磨きを入れると良いです。
修理サービス
J.M. WESTONは正規の修理サービスがありますが、注意点が一つあります。それは、一回でも他店で修理した靴は正規リペアを受け付けてもらえないという点です。他の革靴リペアショップでのオールソールをしたときはもちろん、ハーフラバー貼りやトゥスチールなどを他店で付けた場合も、正規での修理が不可になりますのでご注意ください。
J.M. WESTONのオールソールは現在約3.7万円するため、一般的な革靴リペアショップの2倍近い価格になってしまいます。ですが、正規ですともちろんバスタン製のソールになりますので、そこにメリットを感じられる方は正規を選ぶと良いかと思います。私はブラックの#180は正規で、ブラウンは他店で修理して比較していこうかと考えています。
スタイリングの提案


ウールのトラウザーズに合わせたジャケパンスタイルにも、デニムに合わせたカジュアルスタイルにもマッチします。ブラックだと足元が締まり、ドレッシーなイメージになりますね。


ブラウンローファーを、ウールのトラウザーズとホワイトデニムに合わせてみました。こちらはブラックに比べて柔らかい雰囲気になり、カジュアル合わせでもラグジュアリーなイメージになります。
まとめ
J.M. WESTON シグニチャーローファー#180は、エレガントで洗練されたデザインと上質な素材、職人技の光る縫製で、間違いなく最強のローファーの一つです。タイトフィッティングで修行が必要ですが、それを乗り越えた先には唯一無二の心地良さが待っているはずです。リペアしながら長く使っていく一生物の靴として、皆様も手にしてみてはいかがでしょうか。